自分らしさと建築士のアイディア。どこからでも光が溢れる、シンプルで穏やかな暮らし。

宮城県仙台市に暮らすSさん家族。じっくり時間をかけ建築士に相談し、叶えた理想のお家。およそ一年半住んでみて、ここがよかった。ここをもう少しこだわればよかったなど、REALな声をききたくて久しぶりに伺いました。

白・グレー・ウッドの柔らかな色使い。どこにいても光が溢れる明るい空間。夢を叶えたSさんの理想の暮らし、ちょっとだけのぞいてみましょう。

（Sさん）

我が家の家族構成は夫と私と娘の三人構成です。お家を建てる前は夫の転勤で山形県のアパートに住んでいました。

私たちが仙台市内で注文住宅を建てようと思ったのは、こんな理由があったからです。

・夫の実家の横に土地があった（建売は考えてなかった）。

・転勤の度に子供を転校させたくないという思いがあった。

・子供が幼稚園の年少になるタイミングが理想だった（その頃には預けたり、私も働けるから）

・35年ローンを考えるとギリギリのタイミングだと思った。

・アパートが寒く結露もすごくて大変だった。

自分好みを探したら、工務店に辿り着いた

家を建てようと思った時、もともと建売住宅は考えていませんでした。なので初めはハウスメーカーの展示場に行きました。その時に、メーカーの方が「間取りは変えられます」と言って図面を持って来てはくれるんですが、なんか違うなっていう印象でした。

というのも最初は二世帯を考えていたんです。それでハウスメーカーに図面をお願いした時に、1階の寝室と2階の寝室がおもいっきり上下で、これって考えてくれてるのかなあと思ったことがあったんです。

それだけじゃなくて、ドレッサーや扉といった細かい部分も自分達の好みで選びたいのに、この中から選んでくださいって言われて昭和のカタログみたいなのを見せられて（笑）。

もしかしたら工務店さんの方が自由度が高いのかもと思って、ネットで「仙台　注文住宅」で検索してSTAPさんにたどり着きました。外観もかわいいし、一度問い合わせのメールを送り、お電話をいただき相談に伺いました。

ドレッサーや扉のことも相談したら「ウチはIKEAのモノでも入れれますよ」って感じで言ってくださって。なかなか面白い工務店さんを見つけたと思いました（笑）。

しかも初めから社長さんが対応してくれて、メリットだけ言うんじゃなくてデメリット的な部分もきちんと言ってくれて、なるほどと思うことがあったり、ほんと助かりました。

STAPさんとの打ち合わせは1年以上かけてじっくりやりとりしました。なぜなら私達がその頃住んでいたのが山形県だったから。月一回、仙台のSTAPさんに通う形です。

当初は対面キッチンと、パントリーをキッチンの奥に作りたいっていう憧れがずっとあったんですが、建築士のSさんが「じゃあこれはどう？」ってアイディアを出してくれたのがこれです。

キッチンを壁付けにして、収納をキッチン側に。リビングから収納が見えることもないし、扉もないから開ける手間もいらなくてすごく便利。オススメです。

それと背面キッチンにしたことで、冷蔵庫との奥行きもほとんど変わないし、冷蔵庫が出っ張らずに済みました。

正面はこんな感じです。左右回遊できるようになっていて、リビングから飲みものを取りにいくにも冷蔵庫に直行できるし、とっても便利です。

タイルはインスタグラムとかで色々探しました。で見つけたのがこれ。ちょっと北欧チックに見えるグレーのタイルなんですが、和柄らしいです。実はこれLIXILのタイルなんです。LIXILにもこんなカワイイのがあったんだーって思いました。

しかもお家に来てくれた人たちに結構褒められるんです。カフェみたいって。オススメです。

https://www.biz-lixil.com/products/tile/search/item.php?seriesid=1848&_ga=2.234658974.1476692213.1574755127-637634784.1574755127

キッチンからみたダイニング。お家を建てる時、譲れなかったコトのひとつが、独立した部屋のない仕切りのない空間です。

扉もできるだけ少なくして、2階にいても「ひとつの空間」にいるような開放感がほしかったんです。

なので２階の子供部屋もちっちゃくしてます。籠って欲しくないのと、勉強もリビングでできるように工夫してます。

これが階段下に作っていただいたテーブル。中庭に面しているので明るさも十分ありますし、小学校に入ったらここで勉強したりもできます。

ちなみにこのおままごとセットが入っているチェストはDIYで作りました。

ダイニングから見える中庭の風景。実はお家の目の前の道路は交通量がすごく多くて、近隣のおうちは日中でもレースのカーテンを閉めて、もったいないなって思ってました。

それを建築士さんに相談したら、外からも見えなくてかつ明るいお家に。

実は間取り図ではあんまり窓っていうのが見えてこなくてイメージしづらい部分もあったんですが、実際建てたら中庭もあるし、採光も工夫してくれてびっくりするくらい明るい。

道路に面した中庭の壁も、はじめはもう３０センチぐらい高かったんです。でも建築士さんが現場を見に来た時に「あの高さだとちょっと圧迫感あるから、下げた方がいい」って言ってくれて、急遽職人さんが手直ししてくれました。

これが中庭です。唯一ここをこうすれば良かったと後悔したのがここ（解決済み）。

初めはコンクリートの土間で20センチぐらい低かったんです。砂場も作ったんですけど、全然遊んでくれなくて。しかもレジャーシートしいて、準備が結構面倒くさくって。

なのでSTAPさんにお願いして、増税前に全部ウッドデッキにしました。今ではお天気の日はここでご飯も食べますし、焼肉もしますし、サンマも焼いてます。

2階に続く階段も一度付けてくれた後に「通路の幅がちょっと狭いんじゃない？」ってSさんが現場で言い出して、半分造り始めてるのに直してくれて驚きました。

結果、このすこし狭くなったこの階段の幅で快適です。手前に小さな「リペアの跡」があるんですけど、それが妙に思い出に残っててなんかうれしい場所です。

実際に見て感じて、手直ししてくれるから嬉しいですよね。ハウスメーカーだったら絶対にしてくれないかも。

照明も、当初は調整出来るよう「ライティングレール」を付けようと思ってたんです。でもSさんがレールが見えちゃうからやめた方がいいって助言してくれて。

ライトも4個は多いから、２個か３個か決めてくださいって言われて。一生が決まるからすごい考えたんですけど(笑)3個にしました。

確かに出来上がると、やっぱり本当だーって納得です。言ってくれる意見が凄く有り難くって助かりました。

テレビ台が置いてあるのが嫌なので、テレビは壁がけにしました。配線も壁裏から通してソファの脇に隠せるようにしてくれました。

ここがダイニングの隣にあるウォークインクローゼット兼パントリー。モノが散らからないように建築士さんが考えてくれました。ここに日々使うものとかおもちゃとか、日用品のストックとかも収納出来てます。

洗面台は絶対造作がいいって思ってたんですが、建築士さんに、今既製品でも可愛いのがあるよって言われて見に行ったら、可愛いししかも安い。造作すると何倍にもなっちゃうので正解でした。

コンセントも目立つところはJINBOにしてくれました。本当は家中JINBOのコンセントにしたかったけど高いので断念。

ちなみに後悔ではないけど、コンセントの位置はあんなに考えたのに、なんでここに付けなかったんだっていうのが後から出てきます。住んでみて気づく点です。

トイレの壁紙はマリメッコのもの。絶対これが使いたくて。住宅展示場で見つけて、これを使いたいって言って片面に貼っていただきました。

玄関とリビングの間に唯一付けた扉。実はこれもLIXILでLasissaっていうシリーズ。淡くてくすんだ感じのブルーと、ガラスのデザインがすごく気に入ってます。

https://www.lixil.co.jp/lineup/livingroom_bedroom/lasissa/

玄関もちょっとした採光を取り入れただけですごく明るい玄関になりました。

こちらは2階へ続く階段です。

ちなみに上から見るとこんな感じ。階段を上がった所の仕切りも、途中から「なくていいんじゃない？」ってアドバイスをくれて。光も入るし圧迫感もなくて大正解でした。

壁も全面ではないけど漆喰にしました。夜にライトをつけると、漆喰の模様が浮かび上がってすごく安らぎますよ。こういうのも計算して造ってくれたんだろうなあと思います。

２階はお風呂と洗濯機置き場と、トイレも一緒にしちゃったんです。その方が楽だと思ったし、全然使いやすくて快適です。ちなみに床はグレーの塩ビタイルです。

お風呂を2階にしたことで、1階の間取りが広くなりました。

お風呂場の鏡はニトリで買いました。シャンプー置いたりする棚もニトリ。どちらも取り外しができるからお掃除が楽チンです。鏡の裏とかが汚れるのがすごい嫌なんです。

高級志向の方には何もわかってもらえなけど、掃除がしたくないって人にはわかってもらえるかも(笑）ドアも折るタイプだと汚れやすいから、開き戸にするといいよって、アドバイスしてくれました。

2階の廊下に取り付けてもらった洗濯レール。これも提案していただいてすごく楽チン。となりで洗濯してすぐ干せるし、自然光が当たるからお天気のいい日は、朝干したら夕方もう乾いてます。

床は1階も2階も無垢材にしました。1階がメープル、2階がバーチ。固めの無垢材だから傷がつきません。おもちゃを落としても全然へっちゃらです。

注文住宅を建ててみて感じたこと

よく注文住宅は決めることがありすぎて大変だって聞きますが、私たちの場合は月一回しか打ち合わせができなかった分、一年かけてじっくり家づくりできたのがとても良かったです。

なので月に一度の打ち合わせが楽しくて仕方なかったという印象があります。

それに今回STAPさんにお願いしてみて、私たちの要望をそのまま実現するんじゃなくて、マイナスの部分もしっかり言ってくれたことは本当に助かりました。

しかも建築士さんが現場で目で見ていろいろと手直ししてくれたり。住む人のことを考えてくれてるんだ、さすがだなーと思いました。

交通量の多い道路沿いで、人目をきにしなくて、カーテンも閉める必要がなくて、こんなに明るいお家ができたのは、工務店さんじゃなきゃできなかったと思う

listen & photo : onkokenshin